トレーダーズショップ
トップかごを見るご注文状況このページのPC版


フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/01/31 11:02, 提供元: フィスコ

フィード・ワン Research Memo(2):2社経営統合から10年で飼料業界のリーディングカンパニーに成長

*11:02JST フィード・ワン Research Memo(2):2社経営統合から10年で飼料業界のリーディングカンパニーに成長
■会社概要

1. 会社概要と沿革
フィード・ワン<2060>は、肉や魚、卵、牛乳といった畜水産物の生産において欠かせない配合飼料の製造・販売を行う企業であり、畜産飼料ではJA全農に次ぐシェア15%、民間では業界No.1の規模である。

2015年に、協同飼料と日本配合飼料及び2014年に両社により設立したフィード・ワンホールディングスが統合して生まれた会社である。協同飼料は養豚用飼料と養牛用飼料、日本配合飼料は養鶏用飼料と水産飼料にそれぞれ強みがあったため、統合したことで配合飼料の販売構成に偏りがなくなり、バランスの良い事業ポートフォリオとなっていることが特長である。社風の異なる2社が組織変更や統廃合、事業基盤の再構築などを短期間に行うことができたのは、TPP協定や人口減少等による国内の畜水産市場の縮小に対する強い危機感を共有できたことが大きかったという。2017年には北九州水産工場、2020年には北九州畜産工場をそれぞれ開設し、攻めの投資も行い、生産性や効率性の高いプロセスにより業界での優位性を揺るぎないものにしている。全国に工場・支店がありエリアごとの供給体制を確立している。研究開発にも力を入れており、業界の技術開発をリードする存在だ。2024年3月末時点で連結子会社は20社、従業員は902名である。三井物産<8031>が筆頭株主であり、主に配合飼料原料の調達で密に連携する。

2024年には長期ビジョン及び「中期経営計画2026〜1st STAGE for NEXT 10 YEARS〜」を策定し、これからの10年の方向性を示した。新設されたPurposeは「飼料で食の未来を創り、命を支え、笑顔を届ける」とし、国産の“動物性たんぱく質”供給を支える社会インフラであることを明確に意識した内容だ。またVisionは「『1(ONE)』にこだわり、選ばれる企業へ」とし、飼料業界のリーディングカンパニーとしての誇りと責任が表現されている。2022年には、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第1部からプライム市場に移行した。

2. 事業内容
同社の主力事業は畜産飼料事業である。国内7事業部(北海道、東北、関東、中部、関西、北九州、南九州)で構成され、販売拠点8支店、生産工場13ヶ所を有し、年間約368万トンの飼料を製造・販売する。養鶏用、養豚用、養牛用の配合飼料をバランス良く取り扱っており、畜産飼料の年間流通量はこの10年約2,400万トンで横ばいの中で毎年販売数量を伸ばしている。全社の売上高構成比の78.4%、営業利益構成比の90.0%と同社の中核となる事業である。水産飼料事業は、北九州水産工場を主軸とした生産体制で年間約11万トンの水産用配合飼料を製造し、北海道から沖縄まで全国各地に販売する。低魚粉飼料や無魚粉飼料といったサステナブルな養殖業の実現に向けた製品の開発・販売に注力しており、2023年8月に販売開始した無魚粉飼料「サステナZERO」は同社の統合以来最大のヒット製品となっている。水産飼料の年間流通量は約60万トンと畜産飼料よりマーケットが小さいため、全社の売上高構成比の9.1%、営業利益構成比の8.1%と相対的に割合は低いが今後の成長が期待できる事業である。食品事業は、食肉加工(フィード・ワンフーズ(株)、(株)横浜ミート)、鶏卵加工卸(ゴールドエッグ(株)、マジックパール(株))の関係会社で製品を製造し、主に小売店・外食産業に販売している。全社の売上高構成比の12.5%、営業利益構成比の0.3%とこちらも相対的に割合は低いが飼料メーカーならではの付加価値を生み出している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)


《HN》

記事一覧

  • 2025/01/31 15:18:東京為替:ドル・円は高値圏、日銀総裁発言にらみ
  • 2025/01/31 15:01:出来高変化率ランキング(14時台)〜大阪製鉄、NECなどがランクイン
  • 2025/01/31 14:50:日経平均は95円高、企業決算や米PCE物価指数などに関心
  • 2025/01/31 14:47:東京為替:ドル・円は強含み、米金利高で
  • 2025/01/31 14:46:日経平均は95円高、企業決算や米PCE物価指数などに関心
  • 2025/01/31 14:09:ビーアンドピー Research Memo(9):2025年10月期は10.0円増配と2期連続大幅な増配へ
  • 2025/01/31 14:07:日経平均VIは低下、株価底堅く警戒感が緩和
  • 2025/01/31 14:08:ビーアンドピー Research Memo(8):2026年10月期で売上高5,000百万円、営業利益率15.0%目指す
  • 2025/01/31 14:07:ビーアンドピー Research Memo(7):M&Aの実行と3つの拡大戦略により成長を加速
  • 2025/01/31 14:06:東京為替:ドル・円は変わらず、日銀の利上げ時期を注視
  • 2025/01/31 14:06:ビーアンドピー Research Memo(6):自己資本比率は82.8%と健全、ROEも11.9%と収益性強化
  • 2025/01/31 14:05:ビーアンドピー Research Memo(5):2024年10月期の売上高は過去最高を更新、利益も大幅増益
  • 2025/01/31 14:04:ビーアンドピー Research Memo(4):高品質・短納期による高付加価値サービスに強み(2)
  • 2025/01/31 14:03:ビーアンドピー Research Memo(3):高品質・短納期による高付加価値サービスに強み(1)
  • 2025/01/31 14:02:ビーアンドピー Research Memo(2):インクジェットプリント領域のリーディングカンパニー
  • 2025/01/31 14:01:ビーアンドピー Research Memo(1):シェア・機能・領域の3つの戦略とM&A実行で成長を加速
  • 2025/01/31 14:00:ミガロHD---「FreeiD」、中央日本土地建物の本社およびワークプレイス「NAKANIWA」への導入が決定
  • 2025/01/31 13:59:セキュア---監視カメラシステム、コンビニ導入2,000店舗突破
  • 2025/01/31 13:56:サイバートラスト---3Qも2ケタ増収増益、高成長牽引サービスが牽引し収益貢献
  • 2025/01/31 13:55:日経平均は94円高、好決算・好業績銘柄を物色