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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/01/22 13:04, 提供元: フィスコ

FB Research Memo(4):法人・個人向けにインターネットサービスをワンストップで支援

*13:04JST FB Research Memo(4):法人・個人向けにインターネットサービスをワンストップで支援
■フリービット<3843>の事業概要

1. 事業内容
同社の事業は、「5Gインフラ支援事業」「5G生活様式支援事業」「企業・クリエイター5G DX支援事業」という3つにセグメントされている。2025年4月期上期の売上構成比は、「5Gインフラ支援事業」18.5%、「5G生活様式支援事業」45.3%、「企業・クリエイター5G DX支援事業」36.2%となっている。

「5Gインフラ支援事業」は、1) ISP向け事業支援サービス、2) MVNO向け事業支援(MVNE)サービス、3) 法人向けクラウドサービスで構成されている。1) ISP向け事業支援サービスでは、ISPの黒子として、大小様々な企業の多岐にわたるニーズに合わせ、インターネット接続や大容量メールなどの基本サービスに加え、オンラインストレージやモバイル接続など周辺サービスまでを展開している。2) MVNO向け事業支援サービスではMVNOを始めたい事業者に対して、デバイス開発からアプリケーションの作成・運用、セキュリティ対応などの支援サービスをワンストップで提供している。3) 法人向けクラウドサービスはレッドオーシャンではあるが、多種多様なニーズに合わせられる強みを生かし、様々な事業法人に対してクラウドやIoTなどのIT環境を導入する際の支援サービスを提供している。また、5G時代に対応する次世代ネットワークやデータセンターも構築しており、クラウド基盤を生かしたサービス、5GやeSIM(組み込み型のSIM)を活用したサービス、それらを組み合わせたサービスを展開している。

「5G生活様式支援事業」では、1) 個人向けモバイル通信関連サービス、2) 個人向けインターネット接続関連サービス、3) 集合住宅向けインターネット接続関連サービスなどを行っている。1) 個人向けモバイル通信関連サービスでは、シニアやキッズでも安心して楽しめるスマートフォン「トーンモバイル」や格安なモバイル高速データ通信サービスを提供している。2) 個人向けインターネット接続関連サービスでは、プロバイダがセットされた、ドコモ光やNTT東日本及びNTT西日本の光回線によるインターネット接続サービスなどを提供している。3) 集合住宅向けインターネット接続関連サービスでは集合住宅全戸に一括してインターネットサービスを提供している。とりわけ1) における「トーンモバイル」は、同社グループの有する技術のショールームとしての役割も果たしており、現在は「トーンモバイル」がもつソフトウェアコンポーネント資産「TONE Ware」をスマートフォンやIoT機器で動作させ、OEM提供を含む「TONE IN」戦略を展開し、「TONE Ware」におけるユーザ認証のweb3化も推進している。

「企業・クリエイター5G DX支援事業」では、1) インターネットマーケティング関連サービス、2) アドテクノロジー関連サービスを展開している。1) インターネットマーケティング関連サービスでは、Webサイトの制作・コンサルティング、SEOコンサルティングやソーシャルメディアマーケティングなどのデジタルマーケティング支援サービスを提供している。2) アドテクノロジー関連サービスでは、成果報酬型のアフィリエイトサービスなどを展開している。インターネット広告サービスはレッドオーシャンのため構造改革中だが、5Gマーケティングを意識したサービスやインフルエンサーマーケティングの拡大を図るとともに、web3を視野に入れたインターネットマーケティング、アドテクノロジー関連事業を拡充している。また、5G/web3時代におけるファンコミュニティの形成とクリエイターエコノミー(クリエイターが自らのスキルによって収益化をおこなう経済圏)の拡大を目指した、クリエイターが大手プラットフォーマーを介さずに自ら情報発信し、その価値を最大化できるクリエイタープラットフォーム「StandAlone」サービスの提供も拡大している。

2. 業界環境
「5Gインフラ支援事業」における通信サービス市場のうち固定回線網は、コロナ禍を機に働き方や生活スタイルの変化に伴い、自宅でのオンライン動画の視聴やゲームなどのリッチコンテンツ、SNSの利用やテレワーク・在宅学習などのオンライン形式のコミュニケーションの一般化などにより、インターネットを介したサービスの利用が高水準を続けている。それに伴い回線利用量が増えるため、ネットワーク原価は高止まり基調にある。モバイル回線網については、大手モバイル通信キャリアによる格安プランの提供やサブブランドでの展開を背景に独自展開するMVNOサービス事業者の成長に影響を及ぼす傾向が続いているものの、IoTやインバウンド向けの利用が増加するなどの見込みからモバイル市場全体としての成長は継続しており、今後も拡大するものと考えられる。

「5G生活支援事業」における固定回線網の通信サービス市場の普及は一巡したものの、同社主要サービスの1つである集合住宅向けインターネットサービスは、新築のみならず既存物件においても、建物の資産価値及び入居率の向上を目的に利便性の高い高速ブロードバンド環境の導入が進んでいるところである。不動産業界ではAIやIoT、VRなどのテクノロジーを活用した不動産Techへの関心が高まっており、地域の課題解決や暮らしの安全・安心といった新たな価値を提供するスマートシティや、多様化する生活スタイルに合わせたスマートホーム、デジタル技術によって都市インフラの機能や利便性を高めるスマートタウンの実現に向けた、新たなサービスに対する需要の拡大が見込まれる。

「企業・クリエイター5G DX支援事業」におけるインターネット広告市場は、消費者のデジタルシフトが進むなか、コロナ禍を契機とした社会や働き方の多様化によるデジタル施策の加速に伴い広告需要は増加傾向にある一方、アドテクの進化やクッキー規制※などを背景に、インターネット広告市場は転換の局面を迎えていると言えそうだ。

※ クッキー規制:クッキーが保存するユーザー情報の利用を制限する動き。3rd Party Cookieを利用したリターゲティング広告が利用できなくなったり、1st Party Cookieを利用するリテールメディア広告が拡大したりするなどの動きが予想されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


《HN》

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