トレーダーズショップ
トップかごを見るご注文状況このページのPC版


フィスコ投資ニュース

配信日時: 2024/09/20 12:03, 提供元: フィスコ

エージェント・インシュアランス・グループ Research Memo(3):安定的な収益構造を確立(1)

*12:03JST エージェント・インシュアランス・グループ Research Memo(3):安定的な収益構造を確立(1)
■事業概要

1. 事業概要
エージェント・インシュアランス・グループ<5836>の2023年12月期の事業別営業収益構成比は主力の国内事業が93.5%(国内事業内訳:損害保険73.5%、生命保険26.5%)、海外事業が6.5%であった。国内事業は個人及び法人顧客向けに損害保険及び生命保険を販売する保険代理店業を手掛けている。保険会社が様々な保険商品を設計するメーカーとしての役割であるのに対し、同社グループは保険代理店として顧客ニーズに合った商品を第三者の立場で選択・提案し、保険会社に代わって販売する。一方、海外事業は、連結子会社のAgent America, Inc.が世界最大の保険市場である米国で4拠点(カリフォルニア州2拠点、テキサス州1拠点、ジョージア州1拠点)を展開し、主に現地に進出している日系企業や米国駐在員を対象に保険代理店及び保険ブローカー業を行っている。米国は連邦法に加えて、各州で固有の法律があり、保険事業を行う際には各州でライセンスを取得しなければならないが、Agent America, Inc.は米国38州(ほか1特別区)でライセンスを取得しているのが強みで、州をまたいで事業展開する顧客に対応できる。海外事業の売上収益のうち8割以上を損害保険による手数料収入が占めている。

同社は、ストック収益の要素が高い損害保険を中心に、フロー収益の要素が高い生命保険もバランスよく取り入れた安定的な収益構造を確立している。損害保険と生命保険は収益構造が異なっており、生命保険は契約を獲得した年に初年度手数料を得て、次年度以降は継続手数料として初年度より低い手数料率で4〜10年間得るフロー型ビジネス(一時払商品の場合、継続手数料は発生しない)であるのに対し、損害保険はその多くが1年もしくは数年ごとに契約を更新し、その都度手数料が得られるストック型ビジネスである。損害保険は、高い更新率(同社の主力商品である東京海上日動火災保険の2023年度自動車保険更新率は94.1%)を維持すれば、翌年以降も継続して同水準の保険料に対する手数料収入が安定的に得られる。また、同社は来店型店舗を展開せず、損害保険の更新を接点とした訪問型(対面またはオンライン)の営業スタイルをとっており、ローコストオペレーション体制を実現している。なお、保険代理店業界の大手としては、生命保険代理店では業界最大手のほけんの窓口グループ(株)(伊藤忠商事<8001>が大株主)、FPパートナー<7388>、「保険市場」を展開するアドバンスクリエイト<8798>、アイリックコーポレーション<7325>などが挙げられる。一方、損害保険を収益の主軸とした保険代理店では同社のほか光通信<9435>のグループ会社である(株)E保険プランニングがある。同社の取扱保険料は損害保険230億円、生命保険170億円(2024年12月期上期)、E保険プランニングの取扱保険料は約200億円(2024年3月時点)となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)



《HN》

記事一覧

  • 2024/09/20 17:05:東京為替:ドル・円は急伸、日銀の早期利上げ観測後退で
  • 2024/09/20 16:59:20日の中国本土市場概況:上海総合0.03%高で3日続伸、不動産株に買い
  • 2024/09/20 16:39:東証グロ−ス市場250指数は3日続伸、大型株物色が強まり買い一巡後は上値重い
  • 2024/09/20 16:38:日経平均寄与度ランキング(大引け)〜日経平均は大幅に3日続伸、ファーストリテや東エレクが2銘柄で約307円分押し上げ
  • 2024/09/20 16:29:20日の日本国債市場概況:債券先物は144円47銭で終了
  • 2024/09/20 16:22:東京為替:ドル・円は乱高下、一時143円台
  • 2024/09/20 16:10:SBSHD Research Memo(10):安定的な配当実施と業績に応じた配当水準の向上を目指す
  • 2024/09/20 16:09:SBSHD Research Memo(9):3PL、EC物流、国際物流を強化、高成長を目指す(2)
  • 2024/09/20 16:08:SBSHD Research Memo(8):3PL、EC物流、国際物流を強化、高成長を目指す(1)
  • 2024/09/20 16:07:SBSHD Research Memo(7):2025年12月期売上目標の達成は物流事業の回復とM&Aが鍵を握る
  • 2024/09/20 16:06:SBSHD Research Memo(6):物流事業の下振れリスクはあるも、2024年12月期は計画達成を目指す
  • 2024/09/20 16:05:SBSHD Research Memo(5):不動産流動化スキーム活用による資金効率の向上により、財務体質改善が進む
  • 2024/09/20 16:05:日経VI:低下、株価大幅高だが取引時間中は警戒感も継続
  • 2024/09/20 16:04:米株高を受けて一時38000円目前に迫る【クロージング】
  • 2024/09/20 16:04:SBSHD Research Memo(4):物流事業は減収減益となるも、成長投資は着実に推進
  • 2024/09/20 16:03:SBSHD Research Memo(3):2024年12月期第2四半期累計業績は減収減益となるも、おおむね計画どおり
  • 2024/09/20 16:02:SBSHD Research Memo(2):3PLと自社開発した物流施設の流動化による独自ビジネスモデル展開
  • 2024/09/20 16:01:SBSHD Research Memo(1):3PL、EC物流、国際物流の強化により持続的成長を目指す
  • 2024/09/20 15:37:東証業種別ランキング:石油・石炭製品が上昇率トップ
  • 2024/09/20 15:30:日経平均は3日続伸、米国株高を受けて一時38000円に迫る大幅高に