2023.4.3
<著者プロフィール> 浜口準之助(はまぐち・じゅんのすけ)
約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。
浜口です。まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年1月16日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、上は株価が3月10日時点、下はその3週間後、株価が3月31日時点のデータです。この三週間の断面で見れば、商社株、金融そして日本製鉄も下落しています。背景には、米シリコンバレー銀行・クレディスイス・米ファーストリパブリックバンクの破綻懸念、また加えて、3月30日は3月決算企業の配当権利落ちがあり、日経平均ベースで約250円下がっていることがあります。
ここ2週間で私が行った売買ですが、日々、三菱商事・三井住友FG・みずほFGなどでデイトレを行い今年に入り負けなしである一方、これは後述しますが、日本郵船を空売りしています。
ご参考まで、これは昨日のデイトレ結果です。
日本株の相場観については、今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。また前述した米シリコンバレー銀行・クレディスイス・米ファーストリパブリックバンクの破綻懸念についてはそれぞれ、FRBによる預金全額保護・UBSによる合併・米銀大手11行の資金提供により問題は解決している状況です。
さて、以下は8316三井住友FGの過去6か月の推移、株価は3月10日時点の日足です。趨勢的に上昇トレンドが続いていることがわかります。株価については中期的(2年程度)に、10,000円になることをイメージしています。
その理由については、これは前回と同様ですが
「日本株復活、きっかけは東証の本気というが」をご覧ください。
さや取りについては、今回は特筆すべきものはないので、割愛させていただきます。というより、デイトレがあまりにも儲かるので、さや取り用の信用枠まで使っているというのが実際のところです。
さて、ここからは今回のテーマ、「日本製鉄の本業が増益に/日本郵船の空売りを開始」について、考えていきます。
まず前者については、 「日本製鉄、鋼材市況好転、本業増益というが」で紹介している通り、2024年3月期の本業の業績を示す事業利益は、増益となる可能性が高いと現状、そう考えます。
そして後者、9101日本郵船の空売りを開始については、 「逼迫一転、縮む世界の物流というが」 で紹介している通り、米国の小売業の在庫が急増、一部の海運会社には、利益が出ない企業も出てくるわけです。私が日本郵船を空売りしたのは、配当の権利がある3月半ばくらいです。以下も参考になると思います。
以下は9101日本郵船の過去6か月の推移、株価は3月31日時点の日足です。株価は3月30日の3月決算企業配当権利落ち以降、下放れたと考えています。
以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。以上です。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。