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ありそうでなかった、 ローソク足パターンが本当に機能するのか?を 突き詰めたデータ本です。
ですので、三分の一はデータ集となるのですが、 プログラムとかできない私にとっては、 このように、客観視されて統計から見た データは目からウロコというか、 大変参考になりました。
著者も書かれているとおり、 相場の要素は、 ランダムから生み出される「運」が 一番重要ではありません。
ある程度の傾向(バイヤス)が存在するから パターンが生まれて、 それを研究する人たちが生まれ、 そのパターンを知る人たちが、 マーケットを創りだす一面もあります。
ローソク足って、 私たちは普段何気なく使っているけど、 漠然とそのパターンを覚えて、 それがどのような確率で機能してるのか? まではデータとして捉えきれていません。
基礎を書いている投資本とかで紹介されているのは、 うまく機能しているチャートですし、 (もちろん、そういうものを使わなくては、 見方の紹介自体が成り立たないのですけど) 実際に、信頼していいのか? というと、そこまでの検証作業が、 めちゃめちゃ大変です。
そして、本書を手にして真っ先に 驚いたのが検証する、相場背景も きちんと考慮されている事です。
全期間
バブル期間
崩壊期間
もみ合い期間
暴落期間
暴騰期間
金融危機期間
の6つの期間でどのような確率で機能したか のデータも揃えられています。 客観視できるデータ。 他のパターン紹介本とは、一線を画しています。
この検証は膨大な時間がかかった事、 感服せざるえないです。
その美味しいところだけをまとめて 本にされた事、これってものすごい 時間のショートカットです!
そして、最後に著者の言葉が ぐっときたので、引用させて頂きます。
自分の売買戦略を確立すること。 その戦略を信じて行動する時は、 ブレない事。
FXを対象に検証されたDVDもだされているようで 今度はそれを見てみたい! と思いました。
(falco 30代)
システムトレードにおいて、傾向を分析する事は必須の作業となるが、本書はおそらく誰もが使うであろうローソク足においての分析である。 今や、どの書籍にも通説として扱われている酒田五法を、システムトレード優勝者が検証した画期的な書籍だ。
構成はローソク足の全37パターンを期間毎に区切っての検証である。 期間は1983年〜2009年までとなっており、この期間中には暴騰・暴落・保ち合いなどの様々な相場状態がある。これを更に、6期間に分けての検証作業により通説とされているローソク足パターンが有効かどうかを導き出すというものである。 システムトレード優勝者っであり、確率理論研究所所長である著者が、27年間・1483万5838回というデータを使っているため、検証結果は信憑性が高いといえるのではないだろうか。
検証結果によると、解釈は通説通りであったり、全く逆の状態が示唆されているなど非常に興味深い内容となっており、結論を導き出す流れにムダのない構成となっていることから、初心者にも読みやすいと感じる。
データは日足での検証であり、対象は日本株式市場のみであるが、ローソク足というテクニカル指標の傾向・クセをつかむという観点から考えると、他の市場にも応用できる可能性はある。
昨今、「本物」と呼べる書籍が少ない中、本書の存在意義は光る。 インターネットでのブログなどで、自作のインジゲータを売ったりするような輩とは、この著者はまさに一線を画すといえよう。 このような誰もが無料で使えるテクニカル指標を検証し、通説的解釈を確認する発想には脱帽だ。
ローソク足をトレードに使うのであれば、ぜひとも読んでおきたい一冊だ。
(ラオウちゃん 30代 医師)
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