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よく、翻訳してくれました! と思うほどの一冊です。 パンローリングさん、ありがとう!
海外の著者で一冊まるまるトレード日記と いうのは少ないというか、ほとんど見たことが なかったので、タイトルに興味を引かれました。 しかも、スキャルピングです。
しかも、遅咲きという名の通り、 地獄から這い上がってきたような失敗から コツコツ学んできたタイプの方かと思ったら、 その通りでした!
私は存じ上げなかったのですが、 著者のドン・ミラーは、すでに執筆活動や、 講演会などもこなしているトレード業界では著名人でした。
その彼がある一つの挑戦に挑みます。 著名なトレーダーが、飲食・睡眠・空想と 先物指数のデイトレードだけに集中し、
「一年間という期限をつけて、100万ドル稼ぐ」
その記録がこの本です。 実際には、18ヶ月で200万ドル稼いでいます。 その過程が克明に記されているので、 読んでいて、イヤでもワクワクしてきます。
どのような思考で、どのような戦略を持って、 トレードしているのか?
その過程を知ることは、どんなスタイルの 投資家にも必ず得るものがたくさんあると思います。
著者が優れているところの一つに、 自己分析能力があるのですが、 極力、失敗しないようなメンタル面での防御線、 コントロールできるものと、 できないものをきちんと見極めている、 リスクコントロールの対策が見事です。
そして、マクロとミクロの流れの掴み方、 自分の強みを活かしたトレード方法も必見です。
トレンドが出た次の日が、著者の得意パターンなのですが、 これは、どの市場でも応用できると思います。
VIXの使い方は明言されてなかったようなので 文章から推測するしかないのですが、 見ているポイントは2ページ位に一枚、 チャートもついているので、トレードポイントに 印をつけながら読むと、理解も深まると思います。
そして、トレード哲学だけではなく、 人生においての示唆も、 非常にうなずける部分がたくさんあります。
たとえば、お金に関する部分。
「私は、金は時だと言いたい。
私たちは神から与えられた資産を一時的に 預かっているだけで、金銭的な利益や損失は 自分や他の人の為に、「時間をもらう」か「使う」の違いでしかない。
何より大事な事は、利益を蓄積する事で、 必要な資金をきちんと確保しておけば、人生に直接影響し、 向上させることに費やす時間を得ることができる」
基本はトレードの本なのですが、 ブログの質が自分だけの世界だったのが、 多数の読者へ「与える」ような性質に変化していくこと からわかるように、人生に対する姿勢や考え方、 様々な面において大いに刺激を受けた一冊でした。
falco (会社員)
本書は個人投資家ドン・ミラーが、2008年に取組み、見事成功した先物取引による100万ドルチャレンジの過程で、ブログに公開を始めた相場日誌をまとめたものだ。
元々、ドン自身が自分の為に投稿を始めたトレード日誌だけに、手法や仕掛けポイントに関する詳細な説明がない点や、例え話を絡めたドン独特の言い回しと言った点で、多少わかりにくいところはあるものの、それらを差し引いても、トレードで身を立てようとする者にとって本書は間違いなく良書であると断言したい。
その理由は、本書が日々のトレードと同時並行で投稿されたトレード日誌であり、様々な局面でのドンのメンタルが、赤裸々に記録されており、読者は勝ち組トレーダーであるドンがメンタルをどう処理してきたか、追体験できる点にある(勝ち組トレーダーの手法解説は巷にあふれているが、これほどリアルなメンタルの記録は見たことがない)。
彼が本書で述べている通り、スキャルピングをはじめとする短期トレードは、メンタルのスポーツである。 つまり、裁量短期トレーダーのシステムの中核をなすのは、自身のメンタルである。
ドンは自身のパフォーマンスを極大化する為に、以下3点をトレードの重要な部分として取り入れており、これらがチャレンジ達成の大きな要素となったのは間違いないようだ。勿論、いずれも、メンタル面での取り組みだ。
本書を読めば、トレードで成功を収めることが、単にテクニカルを覚えたり、チャートを読むことではなく、いかに自分を理解した上で自分をコントロールし、相場のリズムに自分を合わせられるかにかかっているということに気づかされるはずだ。
自分も自分自身を前進させるメンタル面でのバイアスを探るべく、トレード日誌の記述を始めている。本書は、トレードに真剣に取り組むも、勝ちきれてない方に是非お勧めの本だ。
ユーノ(30台男性 FX歴5年)
全体的に日記形式になっているので、読みやすく途中から読んでも十分楽しめる内容です。 (もちろん、最初から読んだ方が良いです)
読む前の印象は、『FXトレーダーの大冒険』の様な本だと思ってましたが、 違ってました(FXトレーダーの大冒険もトレーダーが成長していく過程が描かれていて得る事が多い書籍です)
この本は、あえて言えば 『トレーダーの精神分析』を柔らかくした感じです。 トレーダーの精神分析を読み終わった時に感じた読み終わって後、一回り大きくなれた様な感覚を感じました。 つまり、自分を理解し、自分だけのエッジを見つけた者だけが成功できる事をドン・ミラーは知っていたから成功したんだと感じました。
ドン・ミラーは、自分自身が遅咲きだと言う事を過去の自分の人生経験から知っていました。 そして、自分自身の性格等を理解し、日記を書く事で自分のその時々の精神状態や思考回路を上手くコントロールしていたんだと感じました。
一般的にトレード記録を付けるトレーダーは多いですが日記形式にする事で 自分自身の感情や精神状態を管理できる事を知っただけでも、この本を読んだ価値はありました。
最後に、 ドン・ミラーもポーカーが好きなようですが、僕もポーカーをやり出してからトレードの質が上がったのでポーカーからはトレードに必要な事を学べるんですね。 (ポーカーに詳しくなくても、十分読めますが、テキサスホールデムのルールを知っていたら更に理解が深まると思います。 ポーカーの入門書は、『ポーカー教室』がお勧めです)
ピット・ブル(FX歴9年)
多くのトレーダーはトレード日誌をつけている。その理由は様々。著者は、100万ドルの目標達成のために日々のトレードについてコメントをブログで書き始めた。そのコメントを集めて一冊の本にした。著者は、目標達成後に振り返って、日記をつけることで集中力と規律が増したと記している。私自身、アクティブにトレードしていたときトレード日誌をつけていた。週末にその内容を読み返してみるのが習慣になっていた。いろいろなトレードアイディアもそのコメントの中から生まれた。
日誌の重要性は理解していたが、視覚化チャートという資産累積曲線を自ら描いている点は参考になった。しかも、ドローダウンから復活して、更に儲けていく様子をビジュアル化している。100万ドルという目標をどのように達成していくのかイメージしているこのチャートは素晴らしい!
一方で、日々の取引明細と収益は確認するが、資産累積曲線は全くチェックしない点も理解できる。一日一日のトレードに集中するために、あえて累積に目を向けないと決めている。明確な目標を持ち、その達成を強く信じているが、しかし、謙虚なスタンスを保つために日々のトレードだけに集中する。トレード手法ではなく、トレーダーのスタイルを学べる良書。
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