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タイトルに、トレードという言葉の入るこの本、読むまでは、テクニカル分析中心のトレードテクニック満載を期待していたのですが、良い意味で裏切られました。
4部から構成される本書ですが、第1部は、“経済のファンダメンタルズ”です。
第1部に、なぜ、経済分析が取り上げてあるのかというと、筆者のトレード哲学を支配する重要な原則に、“通常、マーケットの動きは経済のファンダメンタルズの力に左右される。これは、政治的な行動や決定がもたらした結果とも言える”というものがあるからです。目を通すと、マクロ経済学のテキスト風の感じがしますが、先行きの経済動向を予測するためには、必要なことです。6章あるこの第1部ですが、個人的には、第4章のキャピタルゲイン税の箇所に興味を持ちました。税を10%から20%に増税する話がありますが、いかに愚かなことか!この箇所を読めば、よくわかると思います。
第2部は、トレードに必須のテクニカル分析を扱っていますが、その基本前提として、“市場参加者のなかでの支配的な心理がマーケットの方向性やトレンド転換のタイミングを決める。”を、筆者は主張しています。具体的なトレード手法として、1−2−3ルールや2Bルールを使ったものが、チャートを挙げて説明してありますので、トレードテクニックに興味のある読者にも参考になると思います。
第3部は、オプション取引、第4部は、トレーダーの心理を扱っています。私自身はオプションは取引しませんが、オプションへの理解は欠かせないので、しっかり目を通しました。(デイトレーディングにおけるプロの手法は、おもしろいです。)
トレーダの心理については、私自身が、最近、パフォーマンス向上の鍵は、知識・テクニックではなく、自分自身、つまり自分の心理や資質などの内面的な部分にあると思っているため、注意深く読みました。
トレード実践講座と銘打っているこの本は、筆者のトレード手法を、判り易く説明してあり、マスターすれば、高パフォーマンスをあげられるのではないかと思います。
さらに、もう1度熟読して、その内容を身につけたいと思います。
(ペンネーム ロンリートレーダー)
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