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ウォーレン・バフェット 自分を信じるものが勝つ!

ジャネット・ロウ, 平野誠一 ダイヤモンド社

「ウォーレン・バフェット・自分を信じるものが勝つ!」はスピークスシリーズといって、著名な投資家や経営者が口にした言葉を丹念に拾い集めて1冊にまとめたものです。本書は、バフェット関連書籍の中でもおもしろい試みがなされた個性的な部類に入り、バフェットの人物像に迫りたい人には格好の1冊になっています。バフェットの発言や語句にシビレてしまった人にお勧めできます。まさに、バフェットという人柄に触れたい人のために書かれているのですよ。

本書の目的はバフェットの言葉を追うことでバフェットの人柄に迫るといいつつも、再読してみても「ハテ?!バフェットとは結局のところ、どういう人なのだろうか?」と奇妙な思いに駆られてしまいました。とにかく、変な人で個性的であることには間違いないのですが。

序文には、筆者がバフェットを指して「ウォーレン・バフェットほどウォーレン・バフェット的な人もいない」と頓知モドキの表現で彼を描写していますが、まさにその通りで、掴みがたい茫洋たる魅力を再確認できます。

本書の目玉はバフェットの言葉ですが、それ以外にバフェットの知られざるエピソードがたくさん掲載されています。個人的にお気に入りなのが、バフェットのビル・ゲイツとの「4つのすごろく」のエピソードです。この世界的資産家のやり取りは、バフェットの投資の本質を最も簡単に説明しているでしょう。ちなみに、このすごろくの話とは、『一見すると』どれも同じようなさいころですが、最初にさいころを選択したほうが確率的に負けてしまう細工がされているお話です。バフェットは、これくらい単純明快に勝てるやり方を選んでるのだなぁと思ったものです。

本書はバフェットの投資を学ぶというよりは、バフェット流の雰囲気を掴む本です。 1ページの文字数が少ないので比較的、気楽に読み進めることができます。多くのバフェットの言葉が打ち解けた気楽な感じなので、近所のおっさん語録という感じで読み終えるのではないでしょうか?距離的にバフェットが近くなる感覚に襲われるはずです。

バフェットの言葉は、投資の原則、仕事の原則、経営の原則、家族の原則、交友の原則と5つの分野に分類されています。ちょっと気の効いたコメントを選び出すのに便利で、企画書やレポートの表紙にバフェットの1文を添えれば、なんとも知的で面白い雰囲気になるのは、バフェットの魅力がそうさせるのでしょうか?

(くらげ 20代 会社経営 「初心者投資」管理人)


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